今日、注目していた競売物件（アパート）の開札がありました。
もうあきれるほど高額な入札でした。
今回だけではないのですが
明らかに地域の事情を知らない入札と思われます。
地元の業者に聞くと、
多くの場合東京の人が競売物件を高額で
お買い上げになっているようです。
もうね、ボランティアなんでしょ。東京の人は（笑）
（首都圏に住む人を総称して「東京の人」と表現してます）
目次
この物件のスペック
地方都市（県庁所在地）で築１０年そこそこ
木造２階建て、２ＬＤＫくらいが６室、駐車場１１台分有り。
地主にアパートを建てさせるのが得意な
某アパートデベによる建築。
２室入居で４室が空室。
２室入居の平均家賃が７．７万円くらい。
あなたなら、この物件をいくらで買いますか？
下にスクロールせずに
チョット考えてみてください。
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入札の結果をお知らせいたします
では、結果を発表します。
３８００万円でした。
（結果は四捨五入してます）
おそらく、落札した人の考えはこうでしょう。
７．７万円の６室の年収は５５４．４万円。
だから、利回りが１４～１５％だったら嬉しいな。
じゃあ、３８００万円で入札しよう。
落札できたらどうしよう。(・∀・)ﾆﾔﾆﾔ
まあ、こんなとこでしょう。
残念な結果のお知らせ
落札した人ごめんなさい。
残念な結果のお知らせです。
家賃についてですが
現状平均が７．７万円です。
しかし、
新規募集ではこの家賃はありえません
絶対にあり得ません。
なぜなら、相場が５万円くらいに下がっているからです。
新築当時の１０数年前はおそらく
募集家賃は８万円くらいだったのでしょう。
でも、今はあり得ません。
家賃が５万円のとき、
この物件の年収は３６０万円です。
落札額が３８００万円ですから
利回りは９．５％ということになります。
これでは、ただのクソ物件ですね。
こんな利回りで買うのはただのボランティアです。
おそらく、競売にかけた債権者は十分に回収できたでしょう。
さらに、旧所有者も喜んでいるに違いありません。
ボランティアの人ありがとう
もちろん、現金が必要な高額な競売に入札できるような人ですから
お金持ちなんでしょう。
ボランティア精神に溢れたかたを見ると尊敬します。
でも、その実態はやっちゃった感が大きい
残念な人かも知れません。
要は調査不足なひとです。
なぜ、競売でボランティアの人が出てくるか
高額な入札の多くが調査不足な人です。
地方の事情をまったくわかっていないのです。
１０年前に７．７万円だった家賃が
１０年後はどうなっているか。
おそらく、東京の人は１０年後も
同じくらいの家賃と考えているのでしょう。
でも、ここは地方都市です。
土地はいくらでもあるんです。
アパートデベロッパーが
放っておくわけないじゃないですか。
毎年、家賃が下落している理由
ではなぜ、地方都市で家賃が下落しているのでしょうか。
人口が減っているわけではありません。
むしろ増えています。
もう既に、答えを言ってしまってますが
壮絶な勢いで新築アパートが増えてます
新築アパートが飽和状態で
新築アパートでさえ空室が目立ちます。
多くの地主系アパートの大家は
相続税対策という名目と
家賃保証という名目でアパートを建ててしまいます。
でも、その実態は
契約書の隅のほうにある
家賃はいくらでも下げることができますよ
という記載を読んでいないケースがほとんどです。
後でクレーム言ったとしても
後の祭りです。
なぜなら大家が事業主として見られてますので
個人が契約書に（ダマされて）ハンコを押すのとは
訳が違います。
裁判になっても大家の負けです。
結局、家賃が５万に下がっても
文句も言えずに支払が滞って
返済が出来なくなって
競売になります。
今回の競売物件もおそらくはコレでしょう。
話がそれてしまいましたが、
東京とは違い地方都市はアパートデベに駆逐されていますので、
家賃はダダ下がりです。
新築アパートが供給過剰過ぎて
アパートデベの中には
この地域にはもうアパートを建てるな
そういうお達しがでているそうです。
あのがめついアパート業者が
もうアパートを建てませんというほど
乱立してるんです。
７．７万円だった家賃が５万円になった。
その理由はご理解いただけましたでしょうか。
